コンセプトづくりの法則|差がつく発想法と実践ルール

―「見方を変える」と、アイデアは無限に広がる―

「良いコンセプトを作ってください」
デザインや企画の現場で、よく耳にする言葉です。

でも、いざ自分でコンセプトを考えようとすると、
「どうやって決めたらいいの?」「どこから始めるの?」と
手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

実はコンセプトづくりに大切なのは、物事の見方を変える力です。
この記事では、初心者の方でも実践できる
「コンセプトを作る考え方」と「具体的なステップ」をご紹介します。


目次

💡文字コンセプトは「新しい意味をつくる」こと

そもそもコンセプトとは、「アイデアを支える土台」です。
単なるキャッチコピーや、商品の説明文ではありません。

本来のコンセプトづくりとは、
「そのものの意味を新しくすること」

たとえば、コーヒーショップを考えてみましょう。
「おいしいコーヒーを提供するお店」では、
他の店との違いが見えにくいですよね。

でも、ここに「一人の時間を大切にできる場所」という意味を加えると、
お店の存在理由がぐっと明確になります。
同じ商品でも、“どんな気持ちを満たすのか”を定義するだけで、
まったく別の価値が生まれるのです。


目的を軸にする ―「何のために?」を言語化しよう

良いコンセプトの出発点は、目的を明確にすること。
「何のために、それをやるのか?」
この問いを丁寧に掘り下げていきます。

たとえば、ハンドメイドのアクセサリーを作っているとします。
「かわいいアクセサリーを届けたい」ではなく、
「身につけた人が自信を持てるようにしたい」と考えると、
見せ方もデザインも変わっていきます。

つまり、目的を“感情ベース”で捉えると、
コンセプトに深みが出てくるのです。


問いを変えると、答えも変わる

コンセプトづくりで行き詰まったら、
問いそのものを変えてみる」ことがポイントです。

たとえば、
「どうやったら売れるか?」という問いを、
「どうやったら人がワクワクするか?」に変えてみる。

すると、考える方向性がガラッと変わります。
前者は「機能や価格」を重視しますが、
後者は「体験や感情」を重視するようになります。

問いを変えることは、視点を変えること。
視点が変われば、見える世界も変わるのです。


ユーザーの「本音」に寄り添う ― インサイトを掘り起こす

マーケティングでよく使われる「インサイト」という言葉。
これは、人が自分でも気づいていない“本当の願望”や“隠れた気持ち”のことを指します。

たとえば、ある人が「新しいスマホがほしい」と言ったとします。
表面的には「写真をもっときれいに撮りたい」「動作が早い方が便利だから」という理由かもしれません。
でもその奥には、

👥

「大切な瞬間をもっときれいに残したい」
「友だちや家族と、ちゃんとつながっていたい」

という感情が隠れていることもあります。

この“言葉の裏にある本音”を見つけることができると、
人の心に響くコンセプト
コンセプトの方向性をつくることができるのです。

インサイトを見つけるコツは、
ユーザーの発言をそのまま受け取らず、
「なぜそう感じるのか?」を掘り下げること。
小さな違和感や本音のサインを拾っていくことが大切です。


「できること」ではなく「感じること」を描く

多くの初心者がやりがちなのは、
コンセプトを“機能説明”にしてしまうことです。

けれど、本当に人の心を動かすのは、
その商品やサービスが「どんな気持ちを与えるか」。

たとえば、「軽くて丈夫な傘」ではなく、
「雨の日でも気分が晴れる傘」と表現するだけで、
ぐっと印象が変わります。

コンセプトは“感情で語る”。
これを意識するだけで、伝わり方が大きく変わります。


多角的に見る ― 見え方を変える練習

コンセプトづくりに慣れていない人ほど、
「正解を探そう」としてしまいます。

でも実際は、“正解”より“視点の数”が大切。
ひとつのアイデアを、いろんな角度から眺めてみましょう。

たとえば、
・作り手の視点(どんな想いで作ったのか)
・使い手の視点(どんな場面で使いたいのか)
・第三者の視点(どんな印象を受けるのか)

この3つを行き来することで、
より多面的で魅力的なコンセプトが見えてきます。


■ 実践ステップ:コンセプト設計の流れ

ここからは、初心者でもすぐ実践できる
シンプルなコンセプト設計の流れを紹介します。

■ 実践ステップ:コンセプト設計の流れ
  1. 目的とターゲットを決める
     誰に向けて? 何を届けたい? どんな価値を提供する?
  2. 見せ方・伝え方を考える
     どう見せる? どんな印象を与える? どんな体験にしたい?
  3. コンセプトから3つのアイデアを出す
     それぞれ「なぜこの発想が生まれたのか」「どんな人に届けたいのか」を短く整理。
  4. 1つ選んで、行動に移す
     いつ、誰が、どうやって始める?
     小さくても“動き出すこと”が大切です。

このプロセスを繰り返すうちに、
自分の中に“コンセプト思考”が自然と身についていきます。


■ まとめ ― 見方を変えるだけで、世界は変わる

コンセプトとは、言葉を使って“新しい意味”をつくること。
それは、単なるアイデアづくりではなく、
人の心に寄り添う「価値づくり」の作業です。

事実よりも感情を、説明よりも体験を、
そして「自分がどう感じてほしいか」を軸に考えてみてください。

視点を変え、問いを変えることで、
あなたのアイデアは無限に広がっていきます。







参考動画:youtubeーNewsPicksチャンネルの
「この考え方を覚えるだけアイディアがどんどん湧いてくる」コンセプトづくりの「法則」を世界的クリエイティブ・ディレクターが伝授(細田高広/カンヌライオンズ/企画/ブランディング/営業)【保存版】
↓下記URLから今回話題にした動画をご覧いただけます。
https://youtu.be/tBGAUC0rPF4?si=MSnZQxTiFsMoCzoM


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